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小田原通勤ネットワーク

小田原市の現状(4)保育園空き状況と待機児童数のしくみ

小田原駅近くの保育園の数が利用者に反して極端に少ないことをお伝えしてきました。
では、保育園を駅近くにたくさん建てれば解決する話なのかといえばそうとも言い切れません。だから、我々は「送迎保育ステーション」を望んでいます。

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まず、小田原駅利用者で保育園を利用する家庭がどのくらいいるのか平成22年度国勢調査から調べてみました。

0~5歳の子どもがおり、夫が就業者の世帯数 5685世帯のうち
妻が就業者 2325世帯 40.9%
妻が非就業者 3354世帯 59.0%

※保育園を利用していない世帯もあるかもしれませんが、ここでは共働き世帯のすべてが保育園利用者と仮定します。

うち、電車利用者33.0%と推定すると767世帯が電車通勤世帯。
当然、小田原駅以外の利用者もいるので、2008年度の1日の各駅の乗車人数から小田原駅利用者の率を推測してみます。
詳しくは割愛しますが、JR、新幹線、小田急線、大雄山線の小田原市内の駅の乗者数をすべて足し上げると小田原駅利用率は全体の69.3%になります。
乗り換えだけで利用する人も多いと想定できるので、すべて足し上げるとダブルカウントになってしまいます。
そこでとりあえずJR+新幹線の数だけを小田原から乗車してどこかに通勤する割合と想定してみました。
すると、全駅の総利用者数の約半分が小田原駅利用という計算になりました。
つまり384世帯です。

これでは、すべての世帯が一人っ子としても、小田原駅周辺に384人収容できる保育園が必要、という計算になってしまいます。
※もちろん、駅前保育園でなく自宅近くの保育園があればよい、という方もいらっしゃると思われますが、それでも相当な数になるのではないでしょうか。
つまり、園を多少増やしたところで追いつきませんし、そもそも保育園は立地にさまざまな制限があるので、それだけ収容できるような大きな園の設置はなかなか難しいでしょう。

よって、保育園を設置するよりも園庭などの設置条件がない送迎保育ステーションの方が駅前に作りやすく、より多くの家庭を救済できるであろうということが、理由の1つ目です。


それに加え、小田原市は、市全体で見ると、待機児童が少ない、という事実もあります。
平成26年度4月1日時点での待機児童数は19人です。これは県内では少ない方です。
待機児童の数え方には自治体にかなり差があり、たびたび全国ニュースでも取り上げられているかと思いますが、神奈川県の待機児童の数え方はかなり実態とかけ離れたものといわざるを得ません(これは別に小田原市のせいではないのですが)。
無認可園に入所している場合や休職中の場合は待機児童に含めない、などが代表的なところですが、もっとも問題視したいのは以下の点です。

注7)入所可能な保育所がある(保育所における特定保育事業含む)にも関わらず、特定の保育所を希望し、保護者の私的な理由により待機している場合には待機児童数には含めないこと。
※他に入所可能な保育所とは、(1)開所時間が保護者の需要に応えている。(例えば、希望の保育所と開所時間に差異がないなど)(2)立地条件が登園するのに無理がない。(例えば、通常の交通手段により、自宅から20~30分未満で登園が可能など)


「通常の交通手段」が何を示すかわかりませんが、たとえば徒歩であっても2~30分といえば2kmを超えます。
駅から1kmの自宅に住んでいて、家から2km離れた園に預けたあと駅に向かうとしたら、片道だけで5kmです。
現実的に、徒歩で毎日通える保育園でしょうか?
また、もし「通常の交通手段」が自家用車を含めるのであれば20km離れた園でも「入所可能な保育園」ということですから、おそろしい話です。

小田原市は保育園の空き状況にかなり偏りがあるので、現実的には通うのが難しいような保育園でも、そこが空いていれば待機児童とはみなされません。
(たとえば、今小田原で空きが比較的多いのは早川保育園ですが、ここから半径2kmですと市役所の近くまで含まれますので、荻窪保育園に入れず待機しているような方々は待機児童とは見なされていない可能性があるのではないでしょうか)
つまり潜在的な待機児童はいったい何人いるのか想像もつかないのです。

そもそも小田原市内の保育園の空き状況に偏りがあるのは、昔と今とで人が多く住む場所が変わってきているからだそうです。
昔は保育ニーズが多かった地域にあまり人が住まなくなり、鴨宮・国府津のあたりに人が増えてきたそうです。
確かに、近年鴨宮周辺で認可保育園を増やす等、対策はしていますが、追いついていないのが現状です。
空きがある保育園を抱えた状態で無闇に新しい保育園を建てるのは難しい、というのが大きな理由です。
確かに市全体の収支を考えれば、わからない話ではありません。
ですから、送迎保育ステーションなのです。

送迎保育ステーションがあれば、自宅から遠く離れた保育園しか空いていなくとも入所させることができます。
待機児童が解消され、市内の保育園の空きの偏りを改善することができます。

我々は通勤者の送迎の負担を減らしたい、という1点の理由のみで、送迎保育ステーションを望んでいるわけではありません。
潜在待機児童を救済したい、これから産む人にも保育園の不安なく子どもを生んでほしい、だから小田原市にもメリットがあると思われる、送迎保育ステーションを望んでいるのです。

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小田原市の現状(3) 駅前保育のニーズは満たしているといえるのか

前回の記事で書いたとおり、市外へ鉄道・電車で通勤している人は全体の25%程度であることがわかりました。
しかし、そもそも駅前保育のニーズは別に新幹線などを利用する遠距離通勤者には限らないはずです。
市内に通勤していても、駅を使用している方であれば、駅前の保育園を利用したい方は多いのではないでしょうか。

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そこで、就業地にかかわらず、交通手段の全体の割合を見てみると

総数(利用交通手段) 96,605人
1 徒歩だけ 7939人 8.2%
2 鉄道・電車 31868人 33.0%
3 乗合バス 7823人 8.1%
4 勤め先・学校のバス 1548人 1.6%
5 自家用車 37634人 39.0%
6 ハイヤー・タクシー 143人 0.1%
7 オートバイ 4526人 4.7%
8 自転車 17633人 18.3%
9 その他 715人 0.7%
不詳 1889人 2.0%


(個人的にはハイヤー・タクシーの0.1%が少し気になりますが、)鉄道・電車と自家用車はそこまで差はないんです。
もちろん横浜市に比べるとかなり電車利用者は少ないのですが、全体の1/3は電車を利用しているのです。

たとえば血液型でいうと、AB型は日本人では10%程度だそうなので、それよりははるかに高い数値です。
日本人の血液型2位のO型が29%なのでそれよりも多いのです。
果たしてマイノリティーでしょうか?

小田原駅の1日の乗車人員を見てみると、2014年度はJRだけで34,196人です。
これを基準に同じ規模の駅の保育園分布を駅をgoogle mapで中心として同じ縮尺で「保育園」で検索したときのピンの数を比べてみました。

まずは小田原駅
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※すでに廃園になっている園にピンがたっていたり、みどりの家にピンが立っていなかったり、小田原愛児園と乳児園が2つにカウントされていたりするので、正確には無認可園も含め4つです。おそらく他の駅も正確性には欠けると思いますが、おおよその規模をつかむと思ってください。

1日の乗車人員が近い他の駅
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宇都宮駅 1日の乗車人員35,769人 保育園6個
十条駅 1日の乗車人員35,162人 保育園15個
武蔵中原駅 1日の乗車人員34,434人 保育園14個
武蔵新城駅 1日の乗車人員34,331人 保育園18個
小田原駅 1日の乗車人員 34,196人 保育園5個
東神奈川駅 1日の乗車人員34,119人 保育園17個
東川口駅 1日の乗車人員33,065人 保育園8個
石川町駅 1日の乗車人員32,719人 保育園15個
保土ヶ谷駅 1日の乗車人員32,422人 保育園12個


小田原駅は、他の駅に比べても駅近隣の保育園の数が少ないのがわかります。
しかも、小田原駅はJR以外に小田急や新幹線も走っているので、規模としてはこれらの駅より大きいはずです。
つまり、駅利用者数に対して、駅周辺の保育園の数がまったく見合っていないのです。

ここまでの話の結論としては
電車での通勤者は割合からしても決してマイノリティーとはいいきれない。
実人数で見た場合にも電車での通勤者数は少ないとはいえない。
他の駅と比べても圧倒的に駅近保育園の数が少ない。

ということです。

なぜこんなことを長々と書いてきたのかというと、我々子持ちの通勤者は市内においてマイノリティーであり、駅前保育のニーズは満たしているといわれてきました。
数としてマイノリティーではないこと、そしてニーズは満たされていないことを、知っていただきたいのです。

もちろん、通勤者の数は全体の割合なので、おそらく保育園利用者に絞れば、電車利用の割合は減る可能性が高いです。
出産を通じて退職・転職をし、電車通勤しなくなる人がいるからです。
しかし、逆にいえば、もしからしたらその人たちは駅のそばに保育園があれば、そのまま通勤していた人たちかもしれません。
今保育園を利用している世代はもちろんのこと、これから利用する可能性のある方のためにも、駅前保育の需要はあるといえるのです。

では、他の駅同様に駅前に保育園を建てればそれで駅前保育のニーズは解決するのか、というとそう単純な問題でもありません。
だから、我々は「送迎保育ステーション」の設置を要望しています。

小田原市の現状(4)に続きます。

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小田原市の現状(2) 小田原市における保育園の立地とは

小田原市は非常に交通アクセスのよい土地ですが、市外への通勤者が意外と多くないということについて前回お伝えしました。その理由はなんでしょう。

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西湘地区の中心都市小田原

それは、小田原が西湘地区における、中心都市であるからだと考えています。

たとえば、神奈川最大の都市横浜においての市外就業と比較してみると

横浜市
15歳以上就業者数総数 1,703,374人
自市区町村で従業 990,578人 58.2%
市外で従業 634,005人 37.2%


小田原市
15歳以上就業者数総数 96,209人
自市区町村で従業 59,453人  61.7%
市外で従業 36,483人 37.9%


規模が桁違いに大きいですが、割合としてみると小田原に近いものがあります。
横浜市は東京都への通勤者のベッドタウンであると同時に、市自体が数多くの企業など就業地を抱えています。よって、半数以上の人は市内に住みつつ市内で働いているわけですね。
小田原市も、西湘地区における最大の都市としていくつかの大企業を有しています。また、第一次産業も盛んです。よって、市外への通勤者の方が少ない、いわば遠くまで行かなくても一定の雇用がある状態なのだと思います。
ただ、横浜市の場合、市内就業者であっても通勤には電車などの公共交通機関を使う人が多いですが、小田原市の場合、自家用車の割合がかなり高くなっているのが大きく異なる点です。

従業地・通学地による人口・産業等集計から、小田原市在住者が、どの交通機関で通学・通勤しているかを見てみます(通学者が含まれていルデータしかないのですが、通勤者の1割程度だと思います)。

小田原市
自市で従業・通学 53,965人
 2 鉄道・電車 7,500人(13.9%)
 5 自家用車 21,937人(40.7%)
他市区町村で従業・通学 42,616人
 2 鉄道・電車 24,368人(57.2%)
 5 自家用車 15,697人(36.8%)


横浜市
自市で従業・通学 995,136人
 2 鉄道・電車 417,752人(42.0%)
 5 自家用車 178,997人(18.0%)
他市区町村で従業・通学 788272人
 2 鉄道・電車 636,297人(80.7%)
 5 自家用車 85,124人(10.8%)


改めて見ると横浜の電車率すごいですね(まあ、自分も実家のときは乗っていましたが…)。


小田原市における保育園の立地

ここで、小田原市内の認可保育園の分布図を見てみます。
黒い点が保育園、茶色の筋が道路で主に大きな道路のみ標示しています。
黄色の園はそれぞれ小田原駅から半径1km、2km、3kmを示します。
かなりざっくりと示しているので実際の地図上とは多少異なるのですが、おおよその位置を把握すると思ってください。

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なんと、小田原駅のそばは半径1km以内に2個しか保育園がないんです。
半径で1kmですので、歩いたら当然1kmまたはそれ以上あります。
なお、この2つの保育園のうち、最も近い方の保育園は定員数が少なく、預かり時間も短い園です。
もう一つの園は、預かり人数がかなり多く、日本の中でも最大規模の園らしいのですが、
駅の北側に住んでいた場合、歩くとかなりの距離があります。

かといって、小田原は保育園の数がものすごい少ない市というわけではないのです。数としてはそこそこあります。
では、駅近になく、どこにあるのかというと、車の交通の要所の近くに配置されているように思いませんか?
たとえば海沿いの太い道は国道1号線ですが、小田原駅から遠く離れたその道路沿いに3園ほどあります。
小田急線と並行して走る松田方面へ北に伸びる道路沿いにも保育園が点在していますが、駅と駅の中間あたりにある園が多いです。

小田原市内の保育園の立地は、「小田原市内で働き、自家用車で通勤している人」を
多く想定しているからなのです。

ここが我々と市とのギャップです。

もちろん、ニーズが多い方に答えるのが正しい行政のありかたでしょう。
市内と市外で働く人は市内の方が多い、自家用車と電車であれば、自家用車利用者が多い。
市外で働き、電車通勤である我々は、確かにマイノリティーではあるのです。
ただ、本当にマイノリティー=少数なのでしょうか?
また少数であればニーズを満たしてはもらうことは望めないのでしょうか?

小田原市の現状(3)へ続きます。

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小田原市の現状(1) 山と海に囲まれた、交通アクセスのいい土地

私たちは現在、小田原市に対し、小田原駅前に「送迎保育ステーション」を作っていただくための活動をしています。なぜ小田原に「送迎保育ステーション」が必要なのでしょうか? 数回にわたってナカムラが小田原市の現状をお伝えしていきます。

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小田原市は住みやすい!

詳しくは市HPにも掲載されていますが、戦国時代に後北条氏の「城下町」として発展し、古くから栄えた街です。また、数多くの遺跡が発見されているように戦国時代以前から人が多く住み、生活してきた土地のようです。
それだけ、気候、海山などの自然に恵まれた肥沃な土地であったということですが、それは平成の現在でも変わりありません。

気候はとにかく温暖です。冬でも雪が降ることはほとんどないくらい暖かく、かといって夏暑すぎるということもありません(今年は暑いですが…)。
自然に囲まれ農業・漁業などの第一次産業も盛んなため、スーパーでも手軽に地物野菜・魚などが手に入ります。
そして、豊かな自然をもっているにもかかわらず、平坦な土地が多く存在します。
(これは、横浜出身の私にとってははずせない利点!)

これらに加え、現代では小田原市は非常に便利な交通機関の要所となっているのです。
小田原の主な公共交通機関を地図上に示しました。

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ご覧の通り、小田原からは東西北(南は海です)、どこにも便利に行くことができます。
特筆すべきはやはり新幹線!
小田原⇒東京間 約36分、小田原⇒静岡 約44分と、東西どちらにでも1時間以内に行けてしまいます。在来線も東海道、小田急などが通っており、そのどちらも始発に乗れる率が結構高いので、座って楽々都心に行けてしまいます。

このように、小田原は住環境としても、公共交通機関を使った通勤にも、非常に適した土地です。


市外への通勤者の数は?

しかし、実際に市外へ通勤されている方を平成22年度の国勢調査の結果から見てみますと……

15歳以上就業者数総数 96,209人
自宅で従業+自宅外の自市区町村で従業 59,453人(9,202+53,965) 61.7%
県内他市区町村で従業 36,483人(他県6,215人) 37.9%


多いのか少ないのかわかりにくいのでお隣の南足柄市と比べてみると、

15歳以上就業者数総数 20,788人
自宅で従業+自宅外の自市区町村で従業 8,549人(1,880+7,043) 41.4%
県内他市区町村で従業 12,221人(他県1,371人) 58.7%


あれ? 小田原の方が他市・他県での就業の割合が少ないですね?
こんなに通勤に便利な場所なのになぜでしょう?

私はここが小田原の保育問題の鍵となっていると考えています。
小田原市の現状(2)に続きます。

ちなみに、国勢調査の結果は南足柄市のHPから神奈川全体のものが見られます。
データはこちらから抜粋しています。

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